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大川市の若波酒造。ここでは、九州でも数人という「女性杜氏」の今村友香さんが酒造りに勤しんでいます。酒造を生業とする家に育った彼女は、大学卒業後に酒造りに携わりたいと思い立ち独学で研究。さらに東京や広島の酒類総合研究所で研鑽を積み、杜氏のもとで修行するなど、酒造りの知識と技術を深めていきました。そんな彼女に蔵の代表でもある父親から、大川一帯で収穫される人気の苺「あまおう」を使った酒を造りたいという話が届きます。

研究所の先生方に相談すると、「苺のお酒は酸化が早く商品化は難しい」と猛反対。しかし今村さんは、苺農家の多い地元のためにもお酒を造りたいと意欲的に研究に取り組み、問題をクリアしました。そして平成18年、柔らかな甘さと豊かな香りがそのまま生きた国内初の「あまおう」のリキュールが誕生したのです。「果実酒は、エキスや香料などを加えることもあるのですが、この『あまおう』は、着色料や防腐剤などの添加物を加えない苺本来の味を楽しめるお酒です」と今村さんは胸を張ります。

ところで、アルコールに漬けて役目を終えた苺はどうなるのか…「地元のものを大切に」という思いのある今村さんは、なんと「ジャム」にしてしまいました。いわば酒粕の発想です。こちらのジャムは甘さをおさえた大人の味。食品店でなく、酒店で販売されているのもこだわりでしょう。

さて、こんな女性杜氏の造るほかのお酒も飲んでみたいという方は、同蔵自慢の純米酒「蜻蛉(とんぼ)」はいかがでしょう。お米の純粋なうま味が特徴の、料理を引き立てる清酒です。秋の夜長は、こんな美味なるお酒をじっくり楽しんでみるのも良さそうですね。

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ヘタを一つ一つ手作業で取り除いてアルコールに漬け込こまれる苺…。そうしてできあがった「あまおう」は、封を開けると苺の芳醇な香りが漂い、口に含めば国産蜂蜜が演出する上品な柔らかい甘味を楽しめる。オンザロックやソーダ割りはもちろんのこと、乳製品と相性が良いことから牛乳で割ったり、ヨーグルトやバニラアイスにかけても美味。中には豆乳とあわせる人もいる。



女性杜氏の今村友香さん。



純米酒の蜻蛉はロックで飲んでもまた格別。

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